不透明な航空運賃での旅行
島国に住む日本人にとって、海外旅行は飛行機と切り離せないものです。
だからこそ、空の旅に関するノウハウは、きわめて重要です。
最初に、等級選択の問題があります。
昔はファーストとエコノミーだけでしたが、1970年代の混乱期を経て、ファースト、ビジネス、エコノミーというクラス分けが定着しました。
旅行家の大木一雄さんによると問題は、「料金の差がサービスや快適さの差を正当化するものか否か」です。
実は、これが明確でないのです。
この点は、個人海外旅行を経済面からみた場合に、最大の問題だといってもいいでしょう。
ビジネス以上であれば、スケジュール変更も、席位置の事前予約もできます。
多くの空港で特別のラウンジを利用できます。
これらは、明らかです。
問題は、キャビンの状況でしょう。
ビジネスクラスでも、アッパーデッキ(2階)の席であれば、ファーストクラスとほとんど変わらない快適さを享受できます。
しかし、エコノミーの前にある挟い部分を区切っただけの場合もあります。
この区画で両隣の乗客に挟まれた席だと、ビジネス料金を払う意味は、あまりないでしょう。
日本の某エアラインが使っている機体で、乗務員用の休憩区画がビジネスクラスの真ん中に設けてあるため、キャビンが異様に狭苦しいものもありました。
こんな機体にあたってしまうと、エコノミーのほうがましですね。
実際、エコノミーでも、最前列の席を得られれば、ビジネスクラスより快適な場合もあります。
このように、キャビンの個別事情によって、快適さはかなり変わります。
それにもかかわらず、具体的状況が事前には必ずしも把握できないのです。
いま一つの問題は、料金が必ずしも透明でないことです。
とくに、「エコノミー」について、これが顕著です。
このクラスには、つぎの4種類の運賃があります。
1.エコノミー普通運賃(1年を通じて一定の値段で購入可能で、1年前から予約可能)
2.IATA・ペックス運賃(キャンセルには手数料が必要など、条件が普通運賃より厳しい)
3.ゾーン・ペックス運賃(あらかじめ定められたゾーンの中で、各航空会社が自由に価格を設定する)
4.格安航空券(旅行会社向けに卸されたパッケージツア用の航空券がばら売りされたもの)
この中でも、とくに(4)は、旅行会社によってかなりの価格差があります。
つまり、マーケットが不完全なのですね。
数年前まで、格安航空券は、手探りで買うしかありませんでした。
最近では、インターネットに具体的な価格を掲示しているので、比較ができるようになりました。
これを用いると、各社の料金が簡単に比較できるので、是非利用してみてください。